2010年6月8日火曜日

徒然0608

機会あって昔住んでた街を歩く。

ほぼ毎日のように通ってたゲーセンは完全に跡形なく、100円均一をうたうお店に変わっていた。時代の流れなのだと言ってしまえばそれで完結するんだろうけど、あの頃は活気があって、シューティングゲームでワンコインクリアを目指す弾幕マニア、俺より強い奴を求める格ゲーマニア、もはや人の動きを超越してる音ゲーマニアと、いろんな嗜好を持ったゲーマーで賑わっていたものだった。

僕らは下手の横好きでいろんなプレーヤーを見学してはスゲースゲーと感心してた。ただ、音ゲープレイヤーだけは変わっていて、自己顕示欲が強いと言うか、1曲終えるたびに振り向いてギャラリーを確認しては鼻で笑ってプレイ再開というプレイヤーが多かった。その中でも特にひどかったのがダンス系のステップを踏むゲーム。あれはすごかった。

プレイしている人の後ろで見学してたら、こともあろうに彼は軽快なステップと共に反転、ゲーム画面を背にしてプレイし始めたのだった。難易度高い曲をプレイしているので動きは必然的に激しくなる。だが彼は決して間違えることなく慌ただしくステップを踏む。さながら焼けた鉄板の上に立たされた罪人のようだ。

そしてこの時、ギャラリーは僕だけだった。否応なしに彼はドヤ顔で僕を見つめる。彼の熱い視線は僕だけのモノだった。だけど僕はひるまない、僕にだってギャラリーとしての意地があり、ここでそそくさと移動した時点で僕は負けたことになる。

腰から下がシャカシャカ動いている彼と仁王立ちの僕とのにらみ合い。

たった1曲程度の時間なはずなのに悠久かのような時間。

流れ続けるダンスミュージック。

アイヤイヤ

アイヤイヤ

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